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愛を、ささやいている。


一斉に泣き出す小鳥たちの声は、
まるで喧嘩のように
うるさく聞こえるかもしれないが、
実は、耳をすませば、愛を囁いている音かもしれない。


 愛を、ささやいている。 













業務時間より大分遅く帰ってきた郁は、
「もうっ、篤さんってば!!」と
眉間にしわを寄せながら訓練着をハンガーにかけた。

ようやく名前で呼ぶことに慣れてきたのは、
婚約してから半年もたってのことだ。


「おかえりー。遅かったのね」
すっかり化粧も落としきって、念入りなスキンケアの途中の柴崎が振り返って声をかけた。



「うーん・・・。残業はそうでもなかったんだけど」
「あぁ!お式の相談?」
もう来月だものねー、と言いながら柴崎は鏡の方へ向き直る。

「そう、引き出物。」
部屋着に着替えた郁はこたつにもぐりこんだ。


「篤さんたら、私の引き出物のアイディアにことごとく反対するの。」
「あんた、また変なものいっぱい言ったんでしょ。」
こういう時、堂上ではなく郁を疑うのはデフォルトだ。



 




終業後、引き出物を決めるために訓練着のまま
食堂の近くの会議室で、堂上と郁はカタログを広げた。
会議室は終業後はフリーで使えるようにオープンになっており、
趣味の活動グループや、自主勉強する人たち、非公式のサークル活動など
自由に使えるようになっている。

ただ、意外と利用者は少なく2人のように私事の相談で使う者も多いのが現状である。




「引き出物にマグカップ入れたいなー、おそろいのやつ。」
「いらんだろう、瀬戸物は。」
「えー、でもコレとかめちゃくちゃ可愛いじゃないですか!」
と郁がカタログの1ページを指さす。
手ひねりされた和風テイストのマグカップだ。

「でも趣味もあるだろうし・・・寮暮らしの奴も結構いるからペアは手持無沙汰になるだろう?」
「そっか・・・・じゃあ、コレ!!」

次に郁が指さしたのは
“~夫婦の名前入り!一生の記念になります~アンティーク調置時計”だ。
「これこそ趣味が別れるだろうし、何よりも名前入りは嫌だ!!恥ずかしい!」
「えー。何でですか!一生の記念になるんですよ!?」
「俺たちはいいけど、もらった方は親以外は絶対困る!断言する!実際俺も処分に困っている時計が3つある!」

まぁ、せっかくの引出物を嫌がられてもアレだし・・・・と郁はカタログをぱらぱらとめくる

「お、これなんかいいんじゃないか?」
堂上が横からのぞいて声をかけたのは、シンプルさがウリのメーカーのボールペンだ。

「えぇー。シンプルすぎません?引出物の袋が小さいのもなんだか気が引けて・・・」
「郁の親戚なんかは遠方から来られるから、軽い方がいいんじゃないか?」
「だったら、もっと喜んでもらえる鰹節パックとかの方が・・・・」
「それこそ寮暮らしはもてあますぞ・・・」
「うーん、じゃあ、この写真たてにしましょうか。」
「俺は写真なんか飾らないけどな」
「でも、意外と使えるかもしれませんよ」
「もっと実用的なものの方が」
「じゃあ、キッチンセットとか?」
「料理しないやつには迷惑だろうなぁ。」

この辺で郁の限界が来た。
「もー、あーいえばこういう!篤さんが決めたらいいじゃない!!」
「郁がイマイチなものばっかり選ぶからだろう・・・。」
これがさらに郁の短気の導火線を短くした。
「イマイチって、篤さんがアイディア出さないからでしょ!」
「アイディア出しても、郁が文句いうんだろう。」
「いいわ!決闘よ!今からセメントでやってやろうじゃない!」
「おお、いい度胸だ。」
「買った方が、引出物のメインを決めるんだからね!」



と、訓練着のまま道場へ直行し、勝負は互角、結局何も決まらなかったのだという。














一部始終を聞き終わった柴崎は、すっかりスキンケアの道具を仕舞い込んで
こたつで郁と差向いに座っていた。











「・・・・・・・・・・・・・ごめん。  わかってたけど、ノロケにしか聞こえないわー。」















郁が顔を真っ赤にしながら
「ノロケじゃない!!」と叫ぶ声を背中に
柴崎はノロケに負けないくらいのキツイお酒を買いに部屋を出たのである。









******************************
新婚生活まで、カウントダウン!


2012.09.25
実写化おめでとう!
堂郁は私の脳内イメージからは少し離れてるけど、とっても期待してる!
柴崎役は、栗山千明ちゃん、手塚役はたっちょん(大倉忠義)だと、とてもうれしいよ!!(私見)


ちなみに、こたつに潜り込むシーンが勝手に出たため、式はオフシーズンの冬になってしまった空想ライブラリーの堂上夫妻の結婚式(笑)いいの。いつかなんてわからないから、妄想で!

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